高品質を
守り続けることが使命だ

杉山健一

品質管理

2004年~ 中央研究所
2010年~ 品質環境部
2015年~ 館林工場

未来

多様化するニーズに
どうやって応えるか

「これからの時代は、ニーズが多様化されていくでしょう。今まで大きなニーズで捉えていたことが、今後は細分化しないと売れなくなっていくと思います」
そう語るのは、館林工場品質管理課の杉山健一だ—。
家族構成が変わり、ひとり暮らしの人も増えている。そのため商品のパッケージも変わってきている。そこに“簡単便利”がキーワードとなっている。
「今後、商品は似たようなものでも消費者の好みに合わせて形を変えたものが多くなっていくでしょう」
同じ商品でも食感が違う、味覚が違うといった消費者の嗜好の多様化に対応することが求められていくかもしれない。
「柔らかいほうがいいとか、硬いほうがいいとか。そんなニーズに合わせて食品もカスタマイズできるようにしていく必要があるかもしれません。だったらフレーバーで実現しようとか、そんな柔軟な判断ができる会社が伸びていくでしょうし、そういう柔軟な商品が生産できる生産ラインが課題になってくるでしょう」
数多くのニーズに生産が柔軟に対応するにはさまざまな課題を解決する必要があり、そのようななかで安定した品質を守り続けることは困難を伴う。
「しかし、ミツカンなら必ず対応できると信じています。ミツカンの歴史は変革と挑戦の繰り返しでした。今後は自分たちがそれを実現していく番です」と、杉山は目を輝かせる。

過去

東日本大震災が
自分を変えた

杉山は山口に生まれた。大学では微生物が専攻だった。そこで培ったノウハウを活かしたくて”発酵”に関係する仕事ができるミツカンに入社することを決めた。
研究所では希望通り、酢酸菌に関する研究に従事し、その後に品質保証の仕事に従事した。このなかで大きな転機となったのは、品質保証へ異動したことだったという。
「2011年に東日本大震災がありましたよね。異動した1年後のことでした。そのときに担当した業務は今の自分にとても影響しています」
震災によって消費者の“食”の安全性に対する不安の目はミツカンにも向けられた。ミツカンの商品は本当に安全なのか?といった消費者からの問い合わせも増えた。従来から商品の安全性を担保する体制は整えていたが、消費者への説明責任をきちんと果たすため、一から検査体制の見直しに取り組むことになった。杉山はその検査体制を構築するプロジェクトを任されたのだ。
「このときは、リスクマネジメント担当役員の号令の下、スピード感を持って体制を整理、構築する必要がありました」
もちろん、それは簡単なミッションではない。
「研究に従事していたときは、自分のペースで仕事ができるし、どちらかというと狭い範囲でのコミュニケーションでした。しかし、このプロジェクトはやることが膨大。しかも急いでやらないといけない。コミュニケーションすべき範囲も広い。でも、最初は、研究時の仕事のスタイルで『自分でなんとかしなければならない』と全てを抱えていました」
しかし、どう考えてもこのタイトなスケジュールとボリュームをひとりでやりきることはできない。物理的に人に任せていかなければならなくなった。このときはじめて“人に任せる”ということの重要性を知ったという。
「スタッフを信じていなかったわけではないのですが、自分がやらなきゃ、という重圧に捉われていたんです」
当時は考えていなかったが、「仕事が自分を成長させてくれた」一つのきっかけだったと語る。

現在

さまざまな人と接することが
自分を成長させる

今は、館林工場で品質管理を担当している。館林工場は『鍋つゆ』『五目ちらし』などの商品を生産しており、働く人は200人を超える。 品質管理の仕事を通じて、トラブルが起きないような生産体制を目指しているが、現実は日々いろいろなトラブルが発生する。
「工場はものづくりの最前線です。日々トラブルもありますが、それらを乗り越えながら品質の高いものを生産していく、ということが工場の使命です。トラブルを乗り越えるためにみんなで知恵を出して改善していこう、という向上心や一体感を感じることがすごくやりがいです。共通している想いは、お客様に納得いただけない品質の商品は絶対に世の中に出さないという責任感なんです」
最近、杉山が取り組んだミッションにFSSC(食品安全規格)認証の取得がある。全工場への導入を狙い、まずは杉山のいる館林工場がパイロット工場となったのだ。
「コンサルタントと一緒に取り組みました。ただ単に仕組みを導入するだけというやり方もあるのですが、それでは意味がありません。関わる人たちにその意味や目的を知ってもらい、納得してもらうことが必要だと考えました」 1年かけて、工場全体を巻き込んでミッションを完了させた。研究から始まり、本社の品質保証スタッフ、生産現場での品質管理。この経験のなかで、杉山の視点は確実に広がってきている。
「今は主任として、チームのアウトプットを考えるようになりました。この人はこういうタイプなので、こう接してみようとか……」
振り返れば、今までの上司も自分へそう接してくれていた。仕事には厳しさはあるが、こんな温かさがミツカンという会社の特徴なのだと感じている。杉山のチャレンジはミツカンのつながりを大切にすることだと考えている。

※担当業務は取材当時の内容です。