高付加価値の
商品を提供して
喜んで欲しい

館野雅央

営業

2012年~ 大阪支店(店舗担当)
2014年~ 東京支店(スーパー本部担当)

未来

メーカーも売り場も消費者も
Win-Winの関係

「これからの時代は、人々は食の質に、よりこだわっていくようになると思います」そう語るのは、東京支店 営業2課の館野雅央だ—。
「今後、高価格でも高付加価値の商品が好まれていくのではないでしょうか。日本は人口が減少していくので、現在の価格のままでは売上も一緒に下がってしまいます。しかし、高価格の商品が売れれば売上も向上します。経済の発展のためにも必要なことだと思います」
もちろん、無意味に高価格にする、ということではない。消費の2極化が進むなかで、上質な商品を好み、健康と安全安心を意識した“食”を求めるお客様は増えていくだろう。高付加価値の商品を提供していくことでお客様の満足につながっていくはずだ。
「安いから買うというお客様が多いように捉えられがちですが、本当においしいから、いいものだから買う、というお客様がさらに増えていくはずです。そうなれば、われわれも安売りの競争をしなくともよくなりますし、お店の売り場も付加価値を提案できる。もちろん、お客様にも喜んでいただけます。3者でWin-Winになれるはずです」と、館野は目を輝かせる。

過去

どういう狙いがあるのかを
考えられなかった

館野は埼玉に生まれた。“食”に興味を持ったのは、大学生時代、スーパーの精肉売り場でアルバイトをしたことが関係している。
「ちょうど、食の偽装事件が問題視されていた頃でした。お店でもお客様から『これは大丈夫?』と聞かれることも多くて、食に危機感を持っている人は多いんだと思いました」
“食”は身体を支えるエネルギーだ。そこが揺らぐことがあれば人は存在できない。そんな想いから“食”に関わる仕事に就きたいと思うようになった。
「ミツカンに決めたのは安全安心を訴え続けているミツカンの歴史を知り、そこに惹かれたからです」
入社すると大阪支店で営業の所属となった。担当は20店舗。兵庫県の明石から姫路。そして淡路島。回るべきエリアは広範囲だ。研修期間も終わり、独り立ちした早々、淡路島にあるお店の担当から「ぽん酢の売上が悪い。どうにかならないか」と声をかけられた。
「そのとき、『お客さんが通るところに山積みしたら、目立つし、売れるんじゃないですか』と言ったら『お前とはもう、口をきかん』と怒られました」
そのときはなぜ、怒られているのか理解できなかった。しかし、よく考えればそんなことは当たり前の話で、その担当が求めているのは創意工夫を込めた企画だったのだと気づいた。
「大失敗でした。それから半年間、本当に口をきいてもらえませんでした」
それでもそのお店に顔は出さないといけない。週に一回は訪問し、話しかけはしないが商品陳列や売り場作りの手伝いをして、存在だけはアピールし続けた。提案したくても聞いてもらえない気まずい日が続いた。
すると半年経ったある日、その担当から「ぽん酢の売上が悪い。どうにかならないか」と、ようやく声をかけてもらえた。今度こそ名誉挽回のチャンスだった。
「担当の方にヒヤリングさせていただくと水産の売上も上げたい、という話でした。そこで、水産売り場に『味ぽん』や『ゆずぽん』『かおりの蔵』などそれぞれ特徴の違うぽん酢商品をずらりと並べ、魚に合うぽん酢を活用したメニューを提案したPOPをオリジナルで作って配置しました」
するとぽん酢の売上は2倍上がり、魚の売上も1.5倍上がった。
「お店の担当さんから『お前、よく頑張ったな』と声をかけていただいて、ようやく認められたと思いました」
自分目線ではなく相手が求めていることをヒヤリングできたことが一番の成功の要因だった。「半年間、僕が成長するのを待ってくれていたのだと思います」と振り返る。館野にとって、大きく成長できた瞬間だった。

現在

商品知識を身につけて
企画提案できる営業に

今は東京支店 営業2課で家庭用ドライ商品『すし酢』や『味ぽん』『追いがつおつゆ』など、さまざまある商品の営業を担当している。クライアントは大手小売チェーン店の本部。埼玉、群馬、栃木、茨木、新潟など幅広いエリアで店舗を展開している。それらの店舗の売り場の品揃え提案と販促の提案をおこなっている。
「去年の7月は沖縄の宮古島にお店ができる、というので陳列の応援に行きました」
月に一度くらいは地方へ新店舗オープンのための応援で駆けつけることもある。そんなときの夜は地元の担当と飲むこともあって東京での営業とはまた違った楽しさがあると館野は笑う。
「大阪支店の頃は店舗営業だったので扱う商品は何十本単位でしたが、本部担当になると何万本単位。スケールはダイナミックになりましたね」
今はひとりで年間8億円ものビジネスを展開している。責任は重くなったがその分、やりがいもあるという。そして、規模は大きくなったが、企画提案をしていくというスタンスは変わっていない。
「なにを目的とするのか?それはお店の売上なのか、商品の点数なのか。毎回、ゴールが違います。そこに向けて、どんな企画を提案すればいいのかを常に考えています」
そのために“食”のトレンドやニーズを掴むことを心がけている。提案がマンネリになって飽きる、ということはない。営業は常に進化している。
「ただクライアントを回って『買ってください』と言っても買ってはもらえません。消費者目線の企画が大切です。クライアントに提案する。それがお店で具体化され、売り場を通してお客様に商品を購入していただく。すると販売成績が出てくる。もちろんこちらの提案がなんでも100%成功となるというわけではありません。あまり効果がなかった企画は、どこが悪かったのかを考えて次につなげています。そんなサイクルを考えるのが楽しいですし、自分の考えたオリジナルな提案ができて、販売成績も良かったときが、一番嬉しいですね」
営業は頑張った分、販売成績で返ってくる。そこが魅力で面白いという。企画提案できる営業が好きだ。
「的に当たるような提案をするために、もっと商品知識をつけたいですね。そのためには他の部署も経験する必要があると思っています。でも、知識をつけて将来また、営業に戻りたいと思っています」
ミツカンの商品をたくさんのお客様に手に取ってもらえるような企画提案をしたい。館野のチャレンジの先にある未来は明るいようだ。

※担当業務は取材当時の内容です。